皆さん,こんにちは!
M2の設樂です.
私は10月21日から25日までアメリカ,ワシントンD.C.で開催されたIACに参加してきました.
初めてのアメリカ,初めての国際学会,そして自分一人だけで発表ということもあり,期待と不安が入り混じりながら,アメリカへ入国しました.
空港からホテルがある市街地までは,バスと地下鉄を乗り継いで向かいます.
当然,乗り方が全く分からないので,Googleで調べ倒しました(笑).
次の日,いざ会場に向かおうとスーツに着替えていると,なんとネクタイがありません!
家を出る直前にスーツを入れるケースを変えたときに,ネクタイを入れ替え忘れたわけですね...
去年の宇科連では出発前日の夜に,スーツがしわくちゃの状態で見つかり,福岡でクリーニングに出したりと学会の度に何かあるので,ああ今回はこれかと思いました(笑).
幸いどうにかなることなので,アメリカ在住の友達にどこでネクタイが買えるかを聞き,すぐに近くのデパートに買いに行きました.
何はともあれIACの会場に到着です.
IACは世界最大の国際宇宙会議であり,会場はお祭りみたいな感じです.
まずはレジストレーションを行い,IDを受け取ります.
そして,IACはオープニングセレモニーが豪華だと聞いていたので,参加すべく列に並んだのですが,この待機列がとんでもない長さになっていました...
自分の上の階からずっと並んでおり,結局途中で入場規制がかかってしまい,入れず仕舞いでした.
(上の階で並んでいた人すら入れなかったようです)
その後は発表者準備室に行き,発表スライドの確認をしました.
そこで,九州大の方と少しお話し,「自分の発表が終わったらネクタイ貸しますよ」と言っていただきました.
さすがに申し訳ないので,ご遠慮させていただきましたが,久々に日本人と話せて安心しました.
次の日の午前中が自分の発表だったため,この日はホテルに戻って発表練習に充てました.
発表当日は時差の影響も相まって,朝3時に起きてしまい,自分のセッションが始まる時間よりも相当早く会場に着きました.
発表会場はこんな感じです↓
セッションのチェアマンに挨拶に行くと,「発表時間は12分から15分に変わったから」と言われ,思わず「Fifteen minutes!?」と言ってしまいました(笑).
まあ,こういうこともあると聞いていたので,その場で少しだけ発表原稿を修正しました.
日本語での発表であれば,発表時間を確認しながら話す内容の調整ができますが,英語で同じことができるとは到底思えなかったので,原稿を修正し,それを読むことにしました.
セッションがスタートしてからはあまり記憶がありません(笑).
ただ,他の発表や質疑応答を聞きながら,本当に英語の文章が聞き取れないなと思っていました.
聞き取れた単語でなんとなくの予想はできますが,頭の中に文章全体が浮かぶ程聞き取れません.
半ば絶望しながら,発表を聞いていました...
自分の出番です.
発表のタイトルは"Space Demonstration of Occulter Using Self-Deployable Membrane Truss".
去年も研究室としてはIACでスターシェードに関する発表を行っていますが,今年はより実際の宇宙実証に向けた構造の話です.
何よりEuryopsを初めて世界に示します.
他の発表者は聴衆に語り掛ける感じで発表しており,自分もそうしようと思っていたのですが,時間の調整によって原稿を変えたこともあり,原稿をそのまま読む形になってしまいました.
そして,問題の質疑応答.
2点の質問があり,1つはオカルタの形状精度について,1つは微小重力実験のタイムスケジュールについてでした.
どちらも単語が聞き取れたことで,なんとなく質問の内容が理解できましたが,回答は焦っていたため,まともな文章になっていたかは不明です.
ただ,特に2つ目の質問は質問者と何回かやりとりをして,理解してくれていたようでした.
IACは幅広い分野の発表があり,世界各国の企業や大学がどんなことをしているかを示す場です.
よって発表数も多いため,各々の発表や質疑応答の時間は短いです.
より深い議論をしようとしたら,今の自分の英語力では無理だと思いました.
伝えられないということはどれだけ価値あることをやっていたとしても無意味になってしまいます.
英語をもっと鍛えないとなと思いました.
自分のセッションではテープスプリングやBi-stableブームのような部材についての発表が3件あり,世界的に見ても注目されているんだなあと感じました.
他にもNASAの,宇宙でモジュールを結合して,20m級の宇宙望遠鏡を作ろうという発表が面白かったです.
それと,個人的に面白かったのは,SETI(地球外知的生命体探査)のセッションです.
もしも人類以外の知的生命体が交信をはかるなら,どんな形でシグナルを送るのかについて,地球上のイルカや鳥を例に挙げて,考察していました.
普段あまり見れないような分野の発表が見れるのもこういう大きな国際会議のいいところですね.
発表が終わったあとは,会場内で行われている企業の展示場に行きました.
NASAをはじめとする世界各国の企業が出展しており,テンション上がりました.
日本のブースにはJAXAはもちろんのこと,ispace等のベンチャーも出展していました.
また,日本のブースではありませんが,本研究室のOBも在籍するアストロスケールも見つけることができました.
来年のIACはドバイで開催されます.
研究室からも何人か発表してみて欲しいです!
(ドバイいいなあ...)
最後に記念写真をスタッフの方に撮っていただきました.
発表終わりで顔が疲れてますね(笑)
次回はワシントンD.C.視察編をお送りしたいと思います.
それでは!
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